午前中は京都の川にカワセミをみにいったのですが、全く姿を見せず。
というわけで今日は友人からEOS 5D mark IIIを借りて、京都府立植物園で一眼レフのフルサイズでいろいろ試してきました 🙂
- フルサイズ約2200万画素 + EF400mm F4 DO IS II USM + Extender x1.4
- フルサイズ約2200万画素 + EF400mm F4 DO IS II USM
- フルサイズ約2200万画素 + EF800mm F5.6L IS USM
- フルサイズ約2200万画素 + EF800mm F5.6L IS USM + Extender x1.4
もちろん、目的としては
- EOS 1DX mark IIを購入することで、それに見合った撮影改善ができるのか?
を判断することになります。
解像力
EOS R7
EF400mm F4 DO IS II USM + Extender x1.4
まずは、これまでも検証してきたAPS-C 3250万画素 + 400mm F4。
今日はカワセミ撮影中で三脚だったため Extender x1.4つけてます。
RAW補正をかけていますが、素晴らしい解像力。
改めてEOS R7 + L単クラスの超望遠の威力は凄まじいものがあります。
同じく、下がノートリです。
そこまで大きく撮れているわけではないのですが、ここまで解像。
EOS 7D mark IIなどのAPS-C 2000万画素あたりではここまで強烈な解像はしませんでした。
そう考えるとやはりデフォーカス対策ではEOS 90Dが候補ではあるんですが、それならR7でなんとかするか…と考えてしまいますね。
EOS 5D mark III
では、本命のフルサイズ低画素機での作例。
ジョウビタキがフレンドリーでしたので、同じ場所、同じ距離、同じ個体での比較です。
EF400mm F4 DO IS II USM
フルサイズ2200万画素だと、ノートリでこのサイズで鳥をいれても私用途では解像度的に厳しいですね。
400mmでこの大きさなので距離も10m程度だとは思うのですが。
EF400mm F4 DO IS II USM + Extender x1.4
400mmのExtender x1.4アリはなんとか許容できるかなという感じ。
ただ、フルサイズでこの大きさで小鳥をフレームに入れるのは普段はかなりキツイですね。
そういえば、フルサイズ2200万画素 + EF400mm F4 DO IS II USM + Extender x1.4は、手持ちでOKでした。
やはりEOS R7の解像度がぶっ飛びすぎてて、手振れが目立っているだけですね。
EF800mm F5.6L IS USM
800mmは許容。
ただ、フレームの縦半分くらいで撮ってこの解像はやはりちょっと緩い。
EF800mm F5.6L IS USM + Extender x1.4
フルサイズ2200万画素+800mm + Extender x1.4でようやくR7 + EF400mm + Extender x1.4と同じくらいの解像度になります。
2200万画素 35mm換算 1120mm と 3250万画素 35mm換算 896mm なので概ね同等。
しかし、フルサイズで目一杯フレームにいれてようやく…はかなり厳しい。
このジョウビタキ、人慣れし過ぎです?
そして、フルサイズ2200万画素は全体的にExtender x1.4をつけても解像感の劣化を感じさせませんね。
やはりフルサイズ2200万画素の場合はExtender x1.4つけっぱなしの運用が最適なようです。
フルサイズ2200万画素の高感度耐性
ISO 5000
まったくビクともしません、ノイズはほとんど感じられません。
ISO6400くらいなら余裕ですが….その分解像度をガッツリ落としている結果なので難しいところです。
EF400mm F4 DO IS II USM 、ISO 12800
正直、ISO12800ですら全然許容です。
随分とフルサイズの低画素機を使っていなかったので、ISO3200くらいいければいいなぁ…と思ってたものの、フルサイズ低画素機の高感度耐性は想像以上でした。
ここまで差があると逆に気になりだしたので、EOS R7を高ISOで撮ってもう少し真面目にRAW現像してみてどうなのか試そうかな?
画質
フルサイズはAPS-Cよりもボケを活かした撮影をしやすいので、APS-Cで撮ると平面的な写真となるところを、立体的な写真に感じることが多いように思います。
APS-Cは「精細さ」でおっと思わせますが、フルサイズは「ボケと色乗り」でおっと思わせますね。
とにかく色乗りが良い。
APS-C高画素の場合、さっぱりした色合いになりがちで、薄塗のような感覚があります。
表現が難しいのですがサラっとした画になりがちですね。
AF
F値と測距
今回EOS 5D mark IIIでは、EF400mm F4 DO IS II USM + Extender x1.4では AFはかなり厳しいものがありました。
EOS 5D mark III AF 測距
Extenderなしでは問題なかったので、Extender x1.4かF5.6が問題だった気配。
EOS 1DX mark II AF 測距
ただF8対応はともかくEOS 1DX mark IIはF5.6ではEOS 5D mark IIIとあまり変わらなそうなのですが、EOS 1DX mark II + EF600mm F4L IS II USM + Extender x1.4で使っていた時にそんなに不自由を感じなかったのは何故なんだろう…。
検出輝度が5D3はEV-2で、1DX2はEV-3なのが関係してるんだろか。
なんか、昔からAFに関しては1D系ってその他のボディとえらく性能が違うように感じています。
デフォーカス
あたりまえですが、非常に快適でした。
もちろん完全にデフォーカスがなくなるわけではないのですが、ミラーレスに比べると段違いに遠近差の激しい状況でAFがピントを合わせてくれます。
特に感じたのはやはりスポット1点で、藪の中や枝被り、近距離の枝でも合わせたい鳥にバシっとあってくれることが多いです。
実に久々にワンショットAFや親指AFを使いましたが、慣れているのもあって特に困ることはなかった…というのが実際のところです。
ただ、EOS R7であまりワンショットAFをあまり試せていないので、なにかしらデフォーカスを抑える手段があるかもしれないため、ここはもうちょっと検証しようかと思います…。
頭部、瞳AF
EOS 5D mark IIIでは、瞳にピントがいっていない写真が結構ありました。
EOS R7の場合は瞳までじゃなくても鳥の頭を認識するので、あまりこういうことは起きません。
ギャラリー
ジョウビタキがかなり多かった 😛
EOS 5D mark III
EOS R7
まとめ
人から借りたボディを落としたりするのが嫌でボディは複数持ち歩かなかったため、同じ被写体でEOS R7、EOS 5D mark IIIの比較はできませんでしたが、概ね判断はできました。
以下は35mm換算焦点距離順。
赤文字は実用的に厳しいもの、青は実用的なもの、緑は微妙なものです。
組み合わせ | 画素数、35mm換算焦点距離 |
EOS 5D mark III + EF400mm F4 DO IS II USM | 2200万画素 400mm F4 |
EOS 5D mark III + EF400mm F4 DO IS II USM x1.4 | 2200万画素 560mm F5.6 |
EOS R7 + EF400mm F4 DO IS II USM | 3250万画素 640mm F4 |
EOS 5D mark III + EF800mm F5.6L IS USM | 2200万画素 800mm F5.6 |
EOS R7 + EF400mm F4 DO IS II USM x1.4 | 3250万画素 896mm F5.6 |
EOS 5D mark III + EF800mm F5.6L IS USM x1.4 | 2200万画素 1120mm F8 |
EOS R7 + EF800mm F5.6L IS USM | 3250万画素 1280mm F5.6 |
EOS R7 + EF800mm F5.6L IS USM x1.4 | 3250万画素 1792mm F8 |
機種 | ISO許容上限 |
EOS R7 | ISO 800 |
EOS 5D mark III | ISO 6400 |
低画素フルサイズ機のISO耐性はR7と比べてかなり…というか恐ろしいほど高いです。
ISO 6400上限くらいで運用しても全然OKじゃないかと思います。
そう考えると、
EOS 5D mark III + EF800mm F5.6L IS USM | 2200万画素 800mm F5.6 |
だけは5D3を1DX2に変えてカワセミ撮影に使うことで、今の
EOS R7 + EF400mm F4 DO IS II USM x1.4 | 3250万画素 896mm F5.6 |
を置き換えて高感度耐性を獲得できる可能性があります。
ただ、レフ機を追加しようとした理由の大きなものが「デフォーカス対策」ですので、カワセミ撮影ではあまり意味をもちませんし、EF800mm F5.6 IS USMは旧型のためAFはEF400mm F4 DO IS II USMよりかなり遅く、より快適にカワセミを撮れるかわかりません。
賭けてみても良いですが、そのためにEOS 1DX2購入は結構勇気いりますね?
今回の検証からやはり「2200万画素くらいのフルサイズ機は私の用途ではいろいろ厳しい」という事になりそうです。
これにはEOS R3やEOS R6 IIも含まれますので、やはり EOS R5 II か EOS R1 に期待ということになります。
実ははるか以前も同じようなことを考えて、その時はEOS 1DX mark IIとEOS 7D mark IIの2台持ちで撮影していたことがあります。
7D2はAPS-C 2000万画素だったのでその時は1DX2でも相対的にそんなに気にならなかったのですが、EOS R7の登場でEOS R7+L単クラスの超望遠レンズが、どう考えても野鳥撮影と相性が良すぎて他の選択肢がないというのが現状です。
当面はEOS R7でデフォーカス対策をもう少し検証したいと思います。
- R7でなにか良いデフォーカス対策を再検証
- EOS R7でガチRAW現像でISOどこまでいけるか再検証
ですかね。
フルサイズはEOS 5D mark IVが3000万画素なのでアリかもしれないのですが、連写的にカワセミの飛び込みでは使えないのが微妙。
それとは別で暗所用に1DX mark IIは手元に置いておいても良いのですが、R7と両方持ち歩きは運用が難しいですね。
1DX2、1.4kgくらいあったはず?
EOS R7やEOS 90Dはフルサイズ換算だと8000万画素くらいの解像力を持ちますので、それに耐えられるレンズとAF性能があると、野鳥撮影のゲームチェンジャーです。
他のボディで欠点を補おうとしても、この強烈な解像力を手放すのはトレードオフとしては割が合わなくて、尻込みしちゃいますね…。