EOS R5 mark IIの連写速度
EOS R5 mark IIはRFレンズやEF II型では最高連写速度が出るという口承ではあるのですが、EF800mm F5.6L IS USMのようなそれより古いEFレンズでは最高連写速度は出ないと書かれています。
ただ、「じゃあどのくらいでるの?」というのはどこにも書かれていなくていつまでも不明なままだったので、この機会に計測してみました。
結果としては最高速度の30コマ/秒出す方法は一応ありましたので、まとめたいと思います。
連写速度には何が関係しそう?
レンズ側
AFスピードや精度
まずは当然ですがUSMなどのモーターがフォーカスレンズ群を動かしますので、そのスピードや精度によって合焦までの時間が変わります。
その具合によってボディがシャッターを切るかどうかを決めるため、レンズのAFスピードは連写速度に大きく影響するはずです。
そして、EF800mm F5.6L IS USMはこれが最近のレンズよりかなり遅いはずです😂
絞り羽根の動作速度
絞り羽根については、ミラーレスの場合は電子シャッター連写中は絞り羽根は固定されるため電子シャッターでは大差はないかもしれませんが、AFのためにたまに開放にしたりすることもあるようで影響する可能性はあります。
手振れ補正
手振れ補正については関係あるかいまいちわからないのですが、だからこそ検証してみることにします。
レンズ側が制御するものが増えると遅くなるという可能性はあるので。
ボディ⇔レンズ間通信
当然ながらRFマウントのボディですので、RFレンズを使わないとどうしてもボディとの通信は遅く、かつ情報の種類も減ります。
ただEFレンズを使う限り、ここはどうにもならないので致し方なし。
ボディ側
表示シュミレーション:露出あり/なし、ブラックアウトフリー
ブラックアウトフリーの時は表示シュミレーションを選べませんが、これらの設定によってレンズの絞り羽根の制御などが変化することは確認済ですので、
- 露出あり
- 露出なし
- ブラックアウトフリー
の3種で試してみます。
シャッタースピード
当然ですが低速シャッターでは連写速度はでません。
ですので、十分なシャッタースピードを確保してテストします。
テスト
テスト機材
テストはEOS R5 mark II + EF800mm F5.6L IS USMで行いました。
EF800mm F5.6L IS USMはもう17年前に発売されたレンズで、これより古いとEFロクヨンなどのI型になるわけですが「違いがあるか」の判断には丁度良いのかなと思います。
EF800mm F5.6L IS USMは全く売れなくて、CanonがII型を結局最後まで発売しなかったという悲しい過去を持つレンズです🤣
テスト方法
これに関しては単純で、BUSYになるまで連写してEXIFの秒が同一の写真が何枚あるかを数えます。
数えるのは真ん中の秒の枚数で、3秒分の写真がある場合には2秒目の写真枚数となります。
AFについては合焦するターゲットがあって、それに合わせ続けた場合でテストしています。
全くピントが合っていなかった場合には初動はかなり遅れる可能性は高いですが、そのあたりはまたカワセミなどで。
もちろんRAW撮影ですが、普段はC-RAWで連写するのでC-RAWにしてます。
テスト結果
| MF | 手振れ補正なし | ブラックアウトフリー | 30コマ / 秒 |
| MF | 手振れ補正あり | ブラックアウトフリー | 30コマ / 秒 |
| MF | 手振れ補正なし | 露出なし | 30コマ / 秒 |
| MF | 手振れ補正あり | 露出なし | 30コマ / 秒 |
| MF | 手振れ補正なし | 露出あり | 30コマ / 秒 |
| MF | 手振れ補正あり | 露出あり | 30コマ / 秒 |
| AF | 手振れ補正なし | ブラックアウトフリー | 20コマ / 秒 |
| AF | 手振れ補正あり | ブラックアウトフリー | 20コマ / 秒 |
| AF | 手振れ補正なし | 露出なし | 20コマ / 秒 |
| AF | 手振れ補正あり | 露出なし | 20コマ / 秒 |
| AF | 手振れ補正なし | 露出あり | 20コマ / 秒 |
| AF | 手振れ補正あり | 露出あり | 20コマ / 秒 |
※ただしAF/MFの切り替えはレンズ側のAF/MF切り替えスイッチで切り換え
RFレンズでの意外な挙動 (2025/07/18 22:00追記)
EFレンズのテストをしていて「RFは流石に無条件でAFで30コマ/秒でるよね?」と思って後で試してみたのですが意外な結果が...。
表示シュミレーションが絞り羽根固定ではない場合、RF100-500mm F4.5-7.1L IS USMでは20コマ/秒しか出ませんでした。
そして、表示シュミレーションが絞り羽根固定の場合、またはブラックアウトフリー、MFの場合は30コマ/秒でました。
たしかRF600mm F4L IS USMの時はどんな時でも30コマ/秒出ていた気がしたので気にしてなかったのですが、ちょっとこれはびっくりの結果。
RFレンズは、レンズによっては絞り羽根が動かない設定にした方が良さそう。
これについては意外過ぎて追記しましたが、また今後しっかり検証します。
明るいとまた違う結果になるのかもしれない。
結論
MFでは最高連写速度30コマ/秒
前回この記事の時に咄嗟にMFで撮影したのですが、あとで現像してみて「あれ...?なんか連写スピード出てるんじゃないこれ?」と感じていました。
慣れてくると大体コマ割りで30コマ秒で撮れてるかわかりますよね。
今回はその裏付けが取れて、EOS R5 mark II + EF800mm F5.6L IS USMでもMFなら最高連写スピードである30コマ/秒出せるという事がわかりました(公式のどこかに書いてましたっけ...?)。
おそらくこれはEF800mm F5.6L IS USMだからという事ではなく、どのEFレンズでも可能な気がしますね。
※ただし、ボディ側の設定ではなくレンズ側のAF/MFを切り替えないとダメだったので注意
AFでは最高連写速度が低下する...とはいえEF800mmでは20コマ/秒
これまではEOS R7などで撮ってきていましたが、今回EOS R5 mark IIで撮ってみてちょっとびっくり。
もちろん静止物にピントを合わせ続けていたのでフォーカスレンズを動かす距離も短いため「ベストなコンディションでは」ということなのでしょうけど、20コマ/秒出ていました。
実際にピントが合っていたかどうかもわからないのですが、「ああ、このくらいは出るんだ」というのが驚きでしたね。
ちなみに、AFでのテストはすべてのパターンで20コマ/秒で綺麗に揃っていたのでEF800mm F5.6の場合は少なくとも上限が20コマ/秒で制限されていそうです。
絞り羽根固定なのならAF中でも制限しないで30コマ/秒出してくれたらいいのにね、と思わなくはないですが、連写は速いけどピント合わないっていう評価を避けるためですかね?
どんなファームアップデートより、この制限を解除してくれたら一番嬉しいのですが😇
ただ、NikonのZ9やZ8がRAW最高連写速度 20コマ/秒な事を考えると、十分なのではと。
その他の設定は連写にはあまり関係ない
ブラックアウトフリーはもしかしたら関係してるかな?と思いましたけど、連写速度には関係していませんでした。
ただ、被写体の検出には影響するようです(これもまた今度ちゃんと検証します)。
※2025/07/18 22:00 追記しましたが、RF100-500mm F4.5-7.1L IS USMでは絞り羽根固定の設定かどうかで連写速度が変化しました。
※2025/07/19追記 EF800mmですが、ブラックアウトフリー時に絞り羽根は動いてないようです。
明らかにRFレンズとは違う挙動なのでその辺りもまた検証します。
MFで連写スピードが速くなるメリット
当然ながら、ピントがあった写真を撮るという事は、被写界深度に鳥の瞳や顔、体が入っている時にシャッターを切るということです。
| 距離 | F5.6 | F8 | F11 |
| 10m | 約2.19cm | 約3.11cm | 約4.27cm |
| 15m | 約4.95cm | 約7.03cm | 約9.65cm |
| 20m | 約8.48cm | 約12.06cm | 約16.55cm |
| 25m | 約13.16cm | 約18.71cm | 約25.64cm |
EOS R5 mark II + 800mmの場合ですが、被写界深度は大体このくらいとなります。
被写界深度はピント面から±を合算したものです。
600mmではもうちょっと余裕ができますが、800mmでもF5.6で距離25m以上、F8では20m以上で大体13cm以上の被写界深度が発生しますので、これに更にRAW現像による補正を咥えると15cm~18cmくらいは範囲があるんじゃないかなと思います。
つまり鳥が前に向かって飛びそうな場合には少し手前に置きピンしておいてプリ連写撮影、飛び出し後に被写界深度に入ってきた瞬間に連写でシャッターが切れていればピントが合って見えます。
MFで連写速度が向上するというのは古いEFレンズでの撮影の幅が大きく広がるという事になるわけですね。
実際にどう使うか?
小鳥の飛び出し
写真は全然小鳥じゃないですが。
まず、小鳥の飛び出しの瞬間は今のAFシステムで追従してくれることはほぼないので、AFでピントを合わせた後に、少しだけ調整してMFでプリ連写しておくと連写速度を稼げますね。
私にとってはこれがわかっただけでも、非常に大きな収穫です。
枝の後ろの被写体の飛翔
枝の後ろにいる被写体はAFを入れると逆効果ですし、MFでだいたい被写界深度を合わせて連写しておくと30コマ/秒で撮れますのでガチピン率が高まりますね。
「どうせAFが追従してくれないなら、飛翔中にピント範囲を通過した瞬間をMFで撮る」という感じで。
真横方向への飛翔
たまに、鳥がどの方向に飛ぶかがわかるシチュエーションがあります。
鳥の目的地が明白な場合ですね。
その場合は確実に飛翔方向が真横になるように位置取りをすれば、AFは必要ありませんのでMFで連写速度を稼ぐとよさそうです。
まとめ
RFレンズを使ってる人には関係ない話ですが、古いEFの大砲は安いし綺麗だしで、まだまだ有力な候補かと思います。
テストしてみて、「思ったよりスピード出るね」というのが正直な感想です。
もちろんピントが合っていない状態での連写はフォーカスレンズが大きく動きますので連写も遅くなるんだとは思いますが、それでもAFでEF800で最高速度20コマ/秒でるのは驚きですね。
EOS-1D X mark IIIが16コマ/秒ですので、ピント精度や安定度はともかくそれよりも出るという事になります。
やはり気のせいではなくMFでは連写スピードは向上していましたが、EOS R5 mark IIの最高速度である30コマ/秒でるのはちょっと驚きでした。
ただ、何度か補足で書きましたがレンズ側のAF/MFスイッチをMFにして切り替えないとダメっぽいです😇AF-OFFはMFにあらず
これはカワセミも頑張りがいがありそうです😂 RF600mm F4L IS USMならこんな苦労はありませんが
さて、気になっていたことが1つクリアになりました。
これから冬場にかけていろいろ検証記事が増えていくかと思いますが、またよろしくお願いします😎
(2025/07/18 22:00追記) テストのところにRFレンズでの簡単なチェックの結果を書いてあります。
やっぱブラックアウトフリーというか...絞り羽根動かさないことに意味あったんだと。