このところそれなりに撮れるようになってきたので、ポイントなど。
はじめに
EOS R5 mark IIを使うようになってから、カワセミ撮影については歩留まりも高まって思うように撮れるようになってきましたので、確認ポイントをザックバランに書いてみます。
撮りたい写真と解像度
私は、こういう感じで着水から浮上してくるカワセミの水絡みを撮ることを目的としています。
解像度的なところも、この写真くらいの解像度が1つの指標かなと思ってます。
これはEOS R5 mark II + RF600mm F4L IS USMで、距離14mくらいでの撮影ですね。
ボディとレンズ
今回は、EOS R5 mark II + RF600mm F4L IS USMで撮る場合のポイントになります。
「なんだよRFロクヨンの話か」という感じですが、大きくは他のレンズでも変わらない感じはします。
RF600mm F4L IS USMは、RF200-800mm F6.3-9 IS USMよりはちょっとAFの反応が鈍い気がするけど、明るくて画質が良くて口径が大きいレンズと考えてもらえたら。
私だけかもしれませんが、RF200-800mm F6.3-9 IS USMの方が撮りやすい気がするんですよね。
本当に最高のカワセミ撮影機材になるのは、RF設計のロクヨンが発売された時かなと思ってます🥴
照準器
基本的に、私は照準器を使って撮影します。
ファインダーを覗いたままの撮影はたまに挑戦はしているものの、今のところはあまりやりません。
また照準器はマルチアクセサリシューのところにつけていますので、視差は上下方向で発生すると考えてください。
撮り方について
はじめから水面にレンズを向ける
撮り方は色々あると思うのですが、初めから水面にレンズをあらかじめ向けておくのが現在は最も成功率が高いです。
- 比較的近い距離で撮影することが多いので、フレームからはずれがち&デフォーカスしがち
- 明るいレンズだと大きくボケるため、デフォーカスしがち
- 照準器の視差が大きくて追いづらい
- とまり木などは設置していないので、そもそも飛び出し前のカワセミ本体が見えづらいことが多い
- 着水点に障害物があることが多いので岩などを掴んでしまいガチ
この5つくらいが主な理由ですね。
玄人ほどとびだしから完全に追いかけられるイメージがありますが、まぁ撮りたい写真を撮れればそれが正義かなと :P
感覚的にはミラーレスになってからロクヨンで近距離での撮影をする場合、デフォーカスが相当厳しいです。
常に真横に飛んでくれるわけでもないので、AFが被写体をとらえて、かつレンズがしっかり駆動してピントも被写体に合い続けていないと、上のアニメーション写真のように簡単にデフォーカスになってしまうんですよね。
EOS R5 mark IIになって背景に抜けにくくなったとはいえ、まだまだデフォーカスは厳しい感じがあります。
とはいえ、私のスキルでは厳しいという話なので、EOS R5 mark IIならうまくレンズを振れば追いかけられるのは何度か実証済です。
カワセミと照準器のポインターを両眼視
片目でカワセミ自体とポインターの両方が見えるシチュエーションが最も良いのですが、どうしても着水予想地点と離れた場所にカワセミがとまっていると片目の視界だけではどちらもは入らない場合が多いです。
そういったときは片目をカワセミに、ポインターをもう片目でみることで、カワセミの飛び出しを片目で見つつ、もう片目でポインターを見失わずに追いかけることができます。
両目でカワセミを見てるとどうしてもポインタに視線を移した時に、ポインターを認識できるまでにタイムラグができちゃうんですよね。
両眼視って普通はポインターとファインダーなのかもですが、ロクヨンでは口径的に無理です🐦
着水点を予測
イレギュラーはもちろんあるのですが、ほとんどの場合カワセミがどこに飛び込むかはカワセミのクチバシの方向で予測することができます。
カワセミは頻繁に首を振って方向を変えますので、そのたびに着水予想地点にレンズを向けて、そのあたりにピントが合うようにせねばなりません。
基本的にミラーレスのAFは遠い方から近い方ではなく、近い方から遠い方へピントを移動させた方が被写体をとらえてくれるので、正確には「着水予想地点にぴったり」というよりは「着水予想地点より少し手前」にピントを合わせておきます。
楽なのは同じくらいの距離にあるオブジェにピントをあわせて、着水地点にレンズを向ける事。
オブジェがなければ仕方ないのでMFで水面にピントを合わせます。
これを飛び込むまで延々と続けるわけですねw
冬場は1時間位続けることがあります😇
シャッタータイミング
AFが作動し始めてほしいタイミングは、着水と同時に立つ水柱を掴めるタイミングです。
なので着水のタイミングよりも、ほんの一息(0.05秒ほど)遅めになります。
水柱や水しぶきが飛ぶより前にシャッターを切り始めると、奥のオブジェや水面にピントが行ってしまうので失敗することが多かったりしますね。
EOS R5 mark IIはレリーズタイムラグが50msほどあるため、実は着水と同時にシャッターを押し込めば丁度良い感じになります。
ただ、実際のところは「あ、ちょっと遅れた」っていう事が多いため、私は更にプリ連続撮影をONにすることでカバーしています。
癖なのか着水のタイミングで半押し気味になって、水柱が見えるのを少し待つような操作をしてしまうので、すべてを合わせると丁度良い感じになりますね :P
この辺は人によって丁度いい組み合わせで調整で良さそう。
照準器の視差
視差が発生する仕組みはこんな感じです。
照準器のポインターとレンズではどうしても角度がつきますので、レンズの口径が大きいほど照準器を高く設置する必要があるため視差が大きくなります。
ですので、私の場合は撮影の際には被写体の着水予想地点で視差がなくなるようにまず調整します。
そのうえで、着水予想地点よりも奥に飛び込んだ場合は着水点より少し下、逆に手前に飛び込んだ場合は着水点よりも少し上にポインターを合わせる感じですね。
どのくらい加減するかは...正直、感覚ですね。
RF200-800が撮りやすいのって照準器を底上げしなくても使えるため、レンズとの角度が緩いので視差がかなり小さいので安定して追い続ける事が出来るというのがあります。
ロケーションについて
肉眼でカワセミのクチバシが見える距離
これは600mmで撮ってるので、肉眼ではかなりカワセミは小さく見えます。
私の場合は、600mmでこのくらいまでが肉眼でしっかり飛び込み先を予測できる限界くらいな感じです。
肉眼で着水地点を予測できないと、レンズをカワセミの方に向けないといけなくなるので私の場合はNGですね。
レンズの焦点距離をどれだけのものを使っても肉眼で見える距離は変わりませんので、うまく距離が合わなかったら眼鏡などの度数を変えるのもアリですね。
撮影距離と焦点距離のバランス
トリミング後に許容できる解像度はノートリではこのくらい。
EOS R5 mark IIのフルサイズ4500万画素でこのくらいですので、当然EOS R1やR3などではもっと大きく撮らねばならない感じ。
逆にEOS R7のような高精細なボディならばもっと距離をとれるのですが、逆にブレやISO耐性が厳しくなってくるのでEOS R5 mark IIで600mm~800mmくらいで撮るのが適正な感じはします。
- EOS R1/R3 + 800mm
- EOS R5 mark II + 600mm
- EOS R7 + 400mm~500mm
だいたい解像度的にはこのあたりのバランスが丁度良さそうですかね...?
この辺は人によるので適宜読み替えてください。
フレームの余裕
羽を広げていると、このくらいまで大きくなります。
だいたい着水点を中央に捉えてフレームの80%に収まるくらいをイメージすると良いかなと。
もちろんもっと大きく撮れるならそれにこしたことはないのですが、フレームに余裕がなくて歩留まりはどんどん悪くなりますし、EOS R5 mark II + RF600mm F4L IS USMを使う場合はこのくらいで撮れていれば十分な解像度を確保できます。
「着水点を中央じゃなくてもうちょっと下に配置すれば?」というのはあるのですが、私の場合どうもそうすると歩留まりが悪くなっているのが現状です。
どうしても着水した瞬間は水柱も低いので、中央付近でとらえないと後ろにAFがすっぽぬけたりするんですよね。
これは少し下に配置してますが、私のスキルではまだまだ中央にとらえるのが精一杯で余裕がありませんね :P
フレキシブルAFを少しだけ縦にのばすというのもアリではあるのですが、それはそれで狭い空間を抜きたい場合に困るんですよね。
とまり木の高さ
とまり木は、高すぎても低すぎても難しい感じがしてます。
これはかなり高くて5m~6mくらいあると思うのですが、ここまで高いとカワセミをみていたら水面は視界に入りません。
着水点も大体の方向はわかるんですが、降下中に軌道修正をしてくる高さなので、正確に予測するのは難しいですね。
あと、この高さからだと着水までの飛行距離がかなり長いことが多いです。
飛び出しから追いかける人だと逆に撮りやすいのかもですが。
これは逆に低すぎですね、1mありません。
この高さでは、飛び出しに反応したときにはもう着水という感じで、まったく余裕のない撮影になります。
また、想像よりも横方向に長く飛ぶことが多くて予測しづらいですね。
だいたい、1.5m~2.5mくらいがちょうどいいのかなと思います。
このくらいの高さだと着水点はほぼカワセミのクチバシが向いている方向の先の水面ですので、わかりやすいですね。
着水までの間に大きく軌道修正もできない高さです。
着水までの時間的にも、十分撮影できる時間なんじゃないかなと思います。
とびこみの方向
奥から手前への飛び込み
飛び出して手前にカワセミが向かってくるパターンは、非常に撮りづらいです。
水柱がカワセミ本体より手前に立つので、それが邪魔になってなかなかピントが合わないのと、ほとんどの場合はカワセミが奥に向かって戻っていくからですね。
真横〜奥に向かっての斜めの飛び込み
真横や少し斜めで奥に向かうのは撮りやすい方向です。
水しぶきがあまり邪魔にならないのと、当然ながら前後にピントが移動しないので安定しますね。
ただ、同じような写真になりやすいという欠点はあります。
手前から奥への飛び込み
わたしがお勧めなのは飛び出して奥の方向にカワセミが飛び込むパターンですね。
この場合は大きな水柱は奥にたつのでAFの邪魔になりませんし、カワセミが戻りで手前に向かってくるので丁度水しぶきと同じような距離になってピントが合いやすいというのがあります。
また、迫力のある写真になりやすいですね。
ただ飛び込むカワセミを後ろから撮る感じなので、ポジショニングの難易度は高いんじゃないかと思います。
奥に向かって飛び込むため、距離15mほどで撮るにはとまり木のカワセミは距離12mくらいなので相当な近距離でもあります。
光の方向
光の方向については、とにかく逆光だけは避けておくというのが良いと思います。
私が撮影している環境ではどこに飛び込むかわからないのもあって細かい調整はできないのですが、逆光にならないようにだけはできるので、そこだけ気を付けてます。
完全な順光も光が強すぎるときがあるので、避けた方が良くはあります。
実は私が昼から撮りにいくことが多いのはこれも理由の1つですね。
ボディの設定
まだまだ試行錯誤中ですが、最近安定している設定です。
F値と被写界深度
600mm レンズで、被写体までの距離とF値で被写界深度がどうなるかの表です。
カワセミのサイズを鑑みて、距離15mならF5~F5.6あたりが水しぶきにピントを持っていかれても何とかなる確率が高そうな感じ。
F8はEOS R5 mark IIだとちょっと回折の影響による解像度低下が気になりますね。
というわけで最近はF5くらいで撮ることが多いです。
F5.6でも良いのですが、折角F4のレンズを使ってるのに悔しいので(謎)そこはちょっとした抵抗です :P
画像サイズ
画像サイズはC-RAWです。
連写の継続時間が延びますし、CanonのC-RAWはかなり優秀な感じがしてます。
30コマ/秒だとそんなに延びるわけでもないですが、その1秒くらいがカワセミ撮影では大きいですね。
プリ連続撮影
プリ連続撮影については上でも書きましたが、私はONで撮ってます。
レリーズタイムラグの保険みたいなものですね。
EOS R5 mark IIになってからプリ連続撮影する事のデメリットはあまりないので、特に問題はない感じ。
ブラックアウトフリー(表示Simulation「露出+絞り」)
ブラックアウトフリーである必要はないと思うのですが、表示Simulationが「露出+絞り」になるようにしています。
(ブラックアウトフリーは表示Simulationが「露出+絞り」固定)
ブラックアウトフリーで「露出+絞り」にしておくと、ブラックアウトフリーをOFFにすれば元の設定に戻るので扱いやすいです。
私はカワセミ撮影ではファインダーは覗かないので、ブラックアウトフリー自体に全く意味はありませんw
この設定がここ最近の一番の変化ですね。
少し詳しく。
絞った光でAFすることでデフォーカスを抑制
前に検証で書きましたが、表示Simulationが「露出+絞り」の場合は、実際にレンズの絞り羽根が動いて、絞られた光でのAFとなりますので、それにより多少なりともデフォーカスを抑制します。
F4で撮ると意味はないのですが、最近はF5~F5.6で撮ることが多いため少しでも有利になるかなと。
ちなみに表示Simulationの絞りが有効じゃない場合、プリ連続撮影ではピントが合った瞬間から絞り羽根が動いてバックグラウンド撮影が開始されるので一瞬だけカクッとするので、その対策でもあります🥴
暗いイメージで被写体検出
被写体検出も表示Simulationの影響をうけるのですが、私はカワセミを撮るときは露出(EV)を下げることが多いので、暗い画像での被写体検出になります。
「暗い画像じゃ検出精度的にダメなんじゃないの?」って話ではあるんですが、実はこれが思ったより調子がよいぞと。
というのも、暗くする分だけ中途半端なノイズを拾わなくなるんですよね。
上の写真、実は背景は暗いわけじゃなくてEVを落としてるから黒く見えてるだけです。
つまり「被写体だけ浮かび上がる」ような感じになる事が多くて被写体検出しやすいんじゃないかと思ってます。
ピントの精度は大丈夫なの?って話ですが、これは検証したわけじゃないですけど、おそらくDuelPixel CMOSの位相差情報はEV補正に関係なく適正状態で取得されてるんじゃないかなって思ってます。
そうじゃなかったとしても、今のところEV-3程度ではAFのピント精度が低下している感じは全く受けません。
まぁ気のせいな可能性はありますが、今のところ良好です。
サーボAF中の全域トラッキング
※MFになってるのはレンズをつけてないときだからですもちろんAFです。
これは何度か書いていますが、素早くて小さい被写体を追いかける時は他の物を掴みづらいのでOFFが良いです。
ONだと全域になって何かしら掴んでしまいますね。
こんな感じで、全域をOFFにしてもAFエリアに被写体がカスってくれたら掴んでくれますので、OFFにしたからといってAFエリア外が全くつかめなくなるとかではありません。
被写体検出、瞳検出
この辺はEOS R7でONにして撮ると酷いことになりますが、EOS R5 mark IIでは安心してONに。
ただカワセミ撮影では浮上の瞬間などは動物検出はきいていないように思うので、お守り程度です :P
RF200-800では飛び出しから着水までは効いて、浮上後にしばらくしてから効く感じでした。
サーボAF特性
被写体追従特性については、どちらに振っても良い点はあります。
粘る場合はもちろんピントが安定しますし、俊敏にした場合は他の何かを掴んでしまった場合にカワセミ本体の方にピントを移動させるまでのリカバリが速いです。
これまでは粘るにすることも多かったのですが、俊敏だとカワセミの着水から浮上で1回くらいは切り替わるタイミングがあるので最近は俊敏で撮ってます。
ただ、実際のところどちらでもという感じはしてますね。
飛び出しから追いかける場合は、粘った方が良い気がします。
サーボAF1コマ目レリーズ
RFレンズになりましたので、レリーズ優先にしています。
バランスだと稀にシャッターが切られないことがあってテンポが悪いので。
一瞬「ん?」って思ってビクっとした後にはカワセミは飛び去ってますね😇
まとめ
私はこの季節はカワセミ撮影を集中してやっていますので、カワセミ記事が多くなりがちですがご容赦を。
EOS R5 mark IIのAFが良かったので今年は特に集中して撮ってます :)
で、ロクヨンで撮ろうと思ったときに綺麗ではあるんですが、小さいレンズと比べて多くの短所もあるなと。
- 口径が大きいので視差が大きい
- そもそも大きくて重いので振りにくい
- 明るいので逆にAFがすっぽ抜けやすいし、被写界深度が浅い
- リングUSMなせいかナノUSMと比べて少し反応が鈍い感じがある
など。
ただ、もちろん撮れる写真の画質は別格です。
ですので、そもそも目的が浮上時の水絡みですし飛び出しから着水までは捨ててます。
カワセミ撮影の方法は撮影環境や機材、撮影者の反射神経とか視力、そもそも撮りたいシーンなどで多様なんじゃないかと思います。
よく飛び出しからずっとカワセミをとらえ続けている動画をみますが、「凄いなこれ」と思う反面、「これ、今の撮影環境や機材だと無理じゃない?」って思う事もあります。
ですので「このやり方が絶対とかはない」ので、ざっくばらんにポイントを書いてみました。
多分、どんな方法でも撮影できれば正義ですし😂
何かしら役に立つ情報があれば幸いです :)