EOS R5 mark II + RF600mm F4L IS USM
EOS R5 mark II + RF600mm F4L IS USMは、現状のCanon EOS Rシリーズで野鳥撮影するにあたって最適に近い組み合わせな気はするので、3ヶ月ほど使ってみてどうだったかをレビュー。
「RF600mm F4L IS USMカワネーヨ」って人も、EOS R5 mark IIをRF600mm F4L IS USMで使ったときのAFの感触などから、EOS R5 mark IIについて何かしら得られるものはあるかもしれません :) ナイカモ シレマセン
RF600mm F4L IS USMのおさらい、EFロクヨンII型、III型との比較
基本仕様
基本的な仕様はこんな感じ。
EF600mm F4L IS III USMと光学系は全く一緒で、EF-EOS R(RFアダプタ)を内蔵してるようなレンズ。
本当にアダプタを内蔵しただけでEF600mm F4L IS III USM + EF-EOS Rと何ら違いがないんじゃないかという疑惑もあるレンズです。
手振れ補正が0.5段分UPしてるらしいですが、流石にちょっとわかんないですね。
数値的に少しでも差をつけないと流石に発売しづらかったんだと思いますが0.5段UPはちょっと...。
ただRFマウントレンズでしか使えないボディ側機能はもちろん使えるので、そういう点では若干有利ではあります。
EF600mm F4L IS III USM
余談ですが2025/03/07をもってEF600mm F4L IS III USMが生産終了となりました。
これでEFレンズの大砲は全て生産終了となりましたね。
もちろんEOS-1D X mark IIIも生産終了になっていますので、とうとう一眼レフの時代も完全に終わりだなぁと感慨深く。
EF600mm F4L IS III USMもEF600mm F4L IS II USMでいいじゃんって事で、あまり話題にはならなかったレンズでしたね。
MTF
恒例のMTFを貼っておきます。
EF600mm F4L IS III USMとの比較
EF600mm F4L IS III USMとの比較では当然光学性能は同じ...と思いきや、Extenderは別物ですのでマスターレンズ以外のExtender時のスペックはかなり違います。
Extender x1.4の時の中央部は、意外にもRF600mm F4L IS USMの方がほんの少しだけ健闘していますね。
逆にRF600mm F4L IS USMのExtender x2.0はかなり厳しい性能になっています。
EF600mm F4L IS II USMとの比較
何度か書いていますが画質はExtenderなしではほぼ同等ですが、Extender 1.4、2.0と徐々にEFII型との差が大きくなります。
Extender時の画質はEF II型が良好です。
AFスピード
※飛び出しから戻りまでほぼジャスピンで撮影
一眼レフで使うのかミラーレスで使うのかで少し変わってくると思いますが、ミラーレスで使う場合はAFスピードについてはEF600mm F4L IS II USMよりも、RF600mm F4L IS USMの方が流石に速いです。
やはりEFレンズは一眼レフ向けのレンズですので、ミラーレス、特にEOS R5 mark II世代のAFではかなり違いがあります。
RF600mm F4L IS USMがEF600mm F4L IS III USMより速いかは....使ったことがないので正直わかりません。
どこかで見かけた記事で、EOS R3では違いが全くわからなかったとかいうのがありましたね。
その程度の違いな気はします。
手振れ補正
※手持ちで撮影
EF600mm F4L IS II USMが4段なのに対して、EF600mm F4L IS III USMは5段、RF600mm F4L IS USMは5.5段。
フルサイズならExtender x1.4の840mmで使っても、十分に手振れ補正の効きの違いを感じることができます。
逆に1200mmやAPS-C 840mm(換算1344mm)では別に...という感じではあるので、その程度と考えてもらえたら。
そもそも野鳥撮影ではよほどの場合以外はSS 1/200以上で撮りますし、EOS R7 + EF800mm F5.6L IS USMも手持ちで余裕ではあったので、写真のブレというよりはファインダー越しに揺れるかどうか気になるという程度ですね。
重量
EF600mm F4L IS II USMがRFアダプター付で4kgに対して、III型が3.05kg、RF600mm F4L IS USMが3.1kgくらい。
持ち歩く場合は肩なり腰なりへの負担が段違いですし、手持ち撮影する場合は1~2分間くらいならなんとか...という感覚です。
CanonはRF400mm F2.8L IS USM、RF600mm F4L IS USM、RF800mm F5.6L IS USM、RF1200mm F8L IS USMのRF単焦点大砲レンズを、全て大体3kg前後で揃えてきていますので、重量を特に意識しているのは間違いありません。
実際フットワークはかなり軽くなるのですが、「解像力と重量1kgのどちらを優先しますか?」と聞かれた場合、私の場合は解像力をとりますので、軽いのはうれしいですがちょっと複雑な気分ではあります。
コーティング
EF600mm F4L IS II USMはSWC、III型とRF600mm F4L IS USMはASCというコーティングを採用してるのですが、AI様は上のように評価しています。
つうわけで見事にSWCの方が野鳥撮影には良いぞという話なのですが、実際に野鳥撮影していても「あれ?」って思う事は良くあります。
Canonはあまり野生生物撮影には積極的ではないので、ナイターのスポーツ撮影などの方を優先したんでしょうけどちょっと残念な感じがありますね。
ただ、EF800mm F5.6L IS USMについてはSWCでもASCでもないはずなので、正直な所そんなにコーティングが関係あるのかはちょっと不明。
逆光耐性が...という話ですが、そもそも逆光で撮っても綺麗にトレネーヨと思っちゃうんですけどね。
私は美術0点の人間なので、芸術性はわかりません :P
EOS R5 mark IIで使ったときの感覚
画質
画質に関して、EOS R5 mark IIとの組み合わせは相性が良いように感じます。
マスターレンズ状態はもちろん、Extender x1.4でも等倍でそれなりに綺麗に見えますし、F5.6でISOをある程度上げざるを得ない時でも綺麗にディテールを保ってくれます。
ただコーティングやExtenderの特性なのか、Extender x1.4の時にたまに「あれ?」って感じる画質になる事はありますね。
まぁ、「レンズはExtenderなしのマスターレンズで使え」というCanon様からのありがたいメッセージなんでしょうね。
EOS R7ではExtender x1.4時に若干レンズ側の解像力が足りないのが残念。
AF
初動時間
プリ連続撮影で撮っている感覚ですが、初動が速いナノUSMを使っているレンズと比べると若干遅い様には感じます。
一眼レフと違ってミラーレスでは、継続的にピントを微調整するようなAF動作が多いので初動時間はかなり大事な気がします。
ただ実際のところCanonのAFアルゴリズムの影響な気もしてるので、レンズのモーターのせいなのかどうかはちょっと不明。
トルク
こちらはフォーカスレンズを長い距離一気に動かす時のパワーですが、非常に強いです。
一眼レフで合わせるときのようにボケた状態から一気にピントが「グンっ」と合うあれですね。
ミラーレスはデフォーカスに弱いのと、継続的にちょっとずつピントを合わせる挙動が多いのでそこまで活躍はしないのですが、たまにうまく測距ができた時にもの凄い速さで動く時がありますね。
デフォーカス
これはRFロクヨンのせいではないのですが、やはりF4というのは被写界深度が浅くてボケやすいのでデフォーカス状態になる事が非常に多いです。
ですので、被写体をフレームから一瞬でも外すともう二度と被写体の方にピントが戻らないことが多いですね。
特に鳥が手前に飛んでくるようなシチュエーションでは、フレームに捉え続けてても被写体がボケてデフォーカスしちゃうような挙動が見られますね。
RF200-800mm F6.3-9 IS USMを使っていた時は「お、かなりトラッキング凄いな」と感じましたが、RF600mm F4L IS USMでは「かなりすっぽ抜けるな」と感じることが多いです。
USMの違いなのかボケが大きいせいなのかはわかりませんが、少し難しく感じますね。
全体
総括
このブログを昔から読んでくれている人は知っている人もいると思いますが、私はEOS R5、R7の頃...2年半くらいに1度RF600mm F4L IS USMを所持していたのですが、満足できなかったので売却しています。
当時はEOS RシリーズのAFがかなり酷かったので、RF600mm F4L IS USMを使うメリットを見いだせませんでした。
更にEOS R7 + RF600mm F4L IS USM + Extender x1.4はもう一歩解像しないので、当時はEF800mm F5.6L IS USMで撮っていた方が良いという判断に。
あれから約2年半、EOS R1, R5 mark II世代でようやく使えるAFが搭載されたのと、RAW現像の進歩によってRF600mm F4L IS USMを使うメリットが相対的に大きくなりました。
ですので、今の総括としては「十分使える」という感じです。
歯切れが悪くはあるのですが、やはりロクヨンクラスだとExtenderでもシャキっと写ってほしいというのはあります。
またAFに関してもしっかりとEOS RシリーズボディにマッチしたAF機構を搭載してほしいです。
ただ、ロクヨンとしては及第点という感じですね。
RF600mm F4L IS USMは買いか?
買いか?という話になるとかなり判断が難しいですね。
AFについてはEOS R5 mark II世代のボディでもまだ必要十分な性能であって、欠点がないかというとそういうわけではありませんので、まだレンズ側よりはボディ側の方のAF性能が重要な時代のように思います。
ですので4年後にEOS R1 mark IIでAFが次の世代になって、RF600mm F4L IS USMだと少し追従が遅れるというような状況にならない限り、レンズ側のAFは問題ないように思います。
一応ですがEOS R7 mark IIが今年中に発売されるような噂があって、期待通りの性能ならばEOS R7 mark II + RF600mm F4L IS USMがCanonの野鳥撮影のフラグシップ的な機材になるのは間違いありません。
EOS R5 mark IIでもやはりRF600mm F4L IS USM + Extender x1.4では、かなりAFスピードが低下するんですよね。
ただRF II型、またはExtender x1.4内蔵版がいつ発売されるかわからないのが不安材料ですので、「次が発売されるまでのつなぎでも良い」という感覚で購入できるなら「買い」な気はします。
まぁ...贅沢を言うなら、AF重視の撮影ではRF600mm F4L IS USM、とまりものではEF800mm F5.6L IS USMを使うのが今のCanonではベストだとは思いますね。
RFロクヨンのテレコン内蔵型が期待通りの性能で発売されたとしたら、1本に置き換えられるような感じで。
これでRF200-500mm F4L IS USMがテレコン内蔵で凄い性能だったら笑いますけどねw
今回はあまり役に立たないかもしれないRFロクヨンの話でした。
買い替えや新規購入で悩んでいる人に何かしらお役に立てたら :)
さて夏鳥のシーズンが始まりますね、頑張っていきましょう。